
恵風会の有志5人で、小室かな料紙工房へ行ってきました。
小室 久さんの工房は茨城県常陸太田市にあります。
上野駅から常磐線特急ひたち5号に乗って日立に10時40分に着き、
こんどはレンタカーにのって(日立からはバスの便が無い)
30分ほどで工房に着きました。
ナビの案内で工房まで行きつけるのか心配でしたが、
ナビに「目的地周辺です…」と告げられて少々不安な気持ちで前方をみると、
軒下にうず高く楢材を積んでいるお宅を発見し、
絶対あそこだ!と確信しました。

楢材を積んである小屋の中では大釜に火がくべられグラグラ煮立ってました。

石川五右衛門がかまゆでにされた釜はこんな釜だったのかなと思うような
大きな釜で楢の木の皮を煮ていました。染料をとるのだそうです。
工房にお邪魔してまず最初に目についたのは美しく並んでいる刷毛の数々。
毛の材質、幅、長さが、さまざまなものたち。

植物染料と箔の棚も美しく並べられて・・・・

小室久さんのおつくりになる料紙は
和紙を自然の染料で染め、版木で模様を刷り、切り継ぎをし、金銀の箔をまくという、
平安時代そのままのやり方をかたくなに守っていらっしゃいます。
西本願寺本三十六人家集伊勢集の料紙
切り継ぎの部分は5枚重なっています。

重なっている部分を拡大してみると・・・・・
美しさが際立っていますね。
版木です。

桂本万葉集の料紙です。

元永本古今集の料紙

色紙もこんなに美しく・・・・・
これらの美しい料紙をみていると時が経つのを忘れてしまいます。
ここにどんな和歌をかきましょうか?
工房にいると楽しくて時が経つのを忘れてしまいます。
小室 久様、ご子息の太郎様、お世話になりました。
いろいろ勉強させていただきました。ありがとうございました。
帰りに水戸偕楽園によって、ライトアップの梅を鑑賞してきました。
とても充実した一日でした。
レンタカーを運転してくれたSさんありがとうございました。